Catalog record · 目録番号 110297

Setchuubijintogenan

雪中美人と下男

Catalog note / 解説

文化財指定: 重要美術品 材質: 大判 錦絵 寸法: 37.2×24.5cm 員数: 1枚 所蔵: 東京国立博物館 雪の中蛇の目傘を手にした若い娘と、下駄の歯に挟まった雪を落としてやっている髭面(ひげづら)の男が描かれた本図は、元禄四俳女の一人秋色とその父親を描いたものといわれている。背景を雲母(きら)でつぶし、胡粉の雪が静かに舞い落ちる。情感溢れる表現が物語を誘い出す。 江戸時代後期の浮世絵師、栄松斎長喜(えいしょうさいちょうき)の版画です。東洲斎写楽の版元でもある蔦屋重三郎が出版しました。  雪の中、傘をさした若い女性が、男性の肩を借りてからだを支えています。女性の下駄にはさまった雪を男性が取る姿は浮世絵によく登場するシーンです。暗い雪景色に、女性の合羽の裏地や襦袢の紅色がアクセントをきかせています。光る雲母(きら)の粉を全面に摺った背景に、貝殻を粉にした胡粉で、白い雪を描いています。男性の合羽は、絵具ににかわを多く混ぜたのか、少し硬くつやのある材質感が表されています。版画といっても、大量生産ではなく、手作業を加え工夫をこらした豪華版です。また、この頃流行していた写楽や歌麿の大首絵にならい、全身ではなくクローズアップで表現されており、名プロデューサー蔦屋重三郎らしい、トレンドをみすえた企画だったともいえます。  この二人は女流俳人、秋色女(しゅうしきじょ)とその父親とも言われています。秋色女は13歳のときに、上野寛永寺の清水堂そばにある桜に結びつけた句が当時の親王の目にとまり、謁見を許されたといいます。今も上野公園には、「秋色桜」と呼ばれるしだれ桜と句碑があります。秋色女…

Image record / 画像情報

COLBASE · 江戸時代・18世紀 · colbase

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