Catalog record · 目録番号 124061

Sansuizubyoubu

山水図屏風

Catalog note / 解説

材質: 絖本墨画淡彩 寸法: 各163.7×364.2 員数: 6曲1双 所蔵: 東京国立博物館 舞台は山奥。右隻に畑仕事を終え家路につく農夫、左隻に驢馬に跨り旅する文人。光沢のある滑らかな高級布地の絖に歯切れよいタッチの墨と透明感のある淡彩が輝き、秋の爽やかな空気と光を見事に映し出しています。蕪村に学んだ呉春の充実期(池田時代)の傑作です。 ふたつの屏風がセットになっています。向かって右側の屏風では、秋の山間を農夫の親子らしき人物が歩んでいます。手には鍬のような農具や、笠を持っています。行く手には丸みを帯びたかたちの家々が見え、ほっとするような景色です。一方、左側の屏風では、少し寒そうな景色に滝が落ち、ロバに乗った人物が旅をしています。柔らかく澄んだ秋の光を感じさせる情景です。  絖本(こうほん)というサテン地に描かれている点もこの作品の特徴です。目の詰まった、つやのある布の上に比較的淡く色をのせることで、透明感のある外光の表現がうまれます。また、光沢のある画面の上で、見る角度によってわずかに墨の色の映え方が変化してみえるでしょうか。何も描かれていない場所が、靄(もや)や光を表わしているようにも見え、うまく活かされています。細かい筆のタッチで丁寧に木々や岩肌を描いており、絖本という高価な素材を前にした、作者の呉春(ごしゅん)の意気込みが想像できます。  呉春とは中国ふうの名前ですが、本名は松村文蔵。京都に生まれ、妻や父を亡くした後に傷心のまま移住した呉服(くれは)の里(現在の大阪府池田市)で新春を迎えたことにちなんで、この名前に改めました。この穏やかな山水図を描いた池田時代…

Image record / 画像情報

COLBASE · 江戸時代・18世紀 · colbase

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