Catalog record · 目録番号 21139

Artwork 21139

名所江戸百景・浅草田甫 酉の町詣

Catalog note / 解説

材質: 大判 錦絵 寸法: マット済 小 員数: 1枚 所蔵: 東京国立博物館 名所江戸百景は広重の作品のうち最大枚数を誇る名所絵シリーズ。この図の題にある酉の町詣は、11月の酉の日に行われる鷲(おおとり)神社の祭礼のことです。同じ浅草田甫にあった新吉原(しんよしわら)の遊女屋の窓から猫が眺める先には、祭礼で販売される熊手を担いだ人々の行列が描かれます。 江戸時代の絵師、歌川広重の最晩年の代表作「名所江戸百景」シリーズの、目録を含めた120枚セットのうちの1枚です。  猫が佇む格子窓の外には田んぼが広がり、畦道(あぜみち)には浅草の鷲神社(おおとりじんじゃ)に向かう人々の行列が描かれています。大きく描かれた手前の格子窓と、遠くの田んぼや富士山などのモチーフの大小の対比により遠近感を出す表現や、縦位置の構図は「名所江戸百景」シリーズの特徴でもあります。  酉(とり)の町詣(まちもうで)は、11月の酉の日に行われる鷲(おおとり)神社の祭礼のことです。開運や商売繁盛を願い、熊手(くまで)などの縁起物を求める人で賑わいました。酉の市は江戸の秋の風物詩でもありました。鷲神社から近く、部屋の中に遊女の小道具である簪(かんざし)や手拭い(てぬぐい)があることから、ここが吉原であることがうかがえます。畳の上にある簪をよく見ると、熊手のデザインです。酉の市のお土産なのかもしれません。夕日に赤く染まった空に巣に帰る雁(かり)の群れが見え、これから遊女の仕事も忙しくなる時間帯です。窓の外を見つめる猫は、外の世界に憧れる遊女の気持ちを表しているのでしょうか。見る人に様々な想像を抱かせる作品です。

Image record / 画像情報

COLBASE · 江戸時代・安政4年(1857) · colbase

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