Catalog record · 目録番号 55184
Artwork 55184
高名美人六家撰・富本豊雛
Catalog note / 解説
材質: 大判 錦絵 員数: 1枚 所蔵: 東京国立博物館 「高名美人六家撰」は、江戸の6人の美人を描いた揃物。寛政5年(1793)遊女以外の女性の名を絵の中に記すことが禁じられたため、名前を「判じ絵」にして、富くじ・藻・砥石・戸・夜・雛祭りで「とみもととよひな」と読ませる。豊雛は、吉原の芸者で富本節の師匠。(20170613_h102) 頭に白い角隠(つのかくし)をかぶった女性が描かれています。角隠は、江戸時代にはほこりよけなどのために外出時に使われるかぶり物でした。女性は内側の色の透けた絽のきものに、扇を携え、夏の装いです。 これは、大首絵と呼ばれる、人物をクロースアップで描いた浮世絵版画です。当時の江戸で有名な美人を描いた6枚セットのシリーズで、作者の喜多川歌麿の美人画シリーズの中でも代表作です。 描かれているのは、富本豊雛(とみもととよひな)という女性で、富本節という浄瑠璃の一派の名取でした。なぜモデルが分かるかというと、この絵の中にしっかりとそれが書かれて(描かれて)いるからです。画面右上の四角い枠の中の小さい絵をごらんください。この判じ絵は、富くじの箱(とみ)、藻(も)、砥石(と)、戸(と)、行灯(あんどん=夜)(よ)、紙雛(ひな)で、「富本豊雛」となるわけです。個人の女性の名前を直接記すことが法令で禁じられたための苦肉の策です。作者の洒落っ気とともに、お上よりも庶民の側に立つ、歌麿の気骨のようなものも感じます。
Image record / 画像情報
COLBASE · 江戸時代・18世紀 · colbase
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